本来の表記は「羽田秀」です。この記事に付けられた題名は記事名の制約から不正確なものとなっています。 |
羽田 秀吉 (はねだ しゅうきち) は、『名探偵コナン』に登場するプロ将棋棋士。赤井秀一の弟で、世良真純の兄[4]。出生名は赤井 秀吉 (あかい しゅうきち)[注 2]。旧名は世良 秀吉 (せら しゅうきち)[2]。
背景[]
28年前、共にイギリス秘密情報部諜報員の赤井務武・メアリー世良夫妻の次男・赤井秀吉として誕生。連邦捜査局の赤井秀一捜査官を兄に、女子高生探偵の世良真純を妹に持つ。
幼い頃に、務武の友人である羽田康晴の息子で、天才棋士と呼ばれていた羽田浩司と知り合った。秀吉が11歳のときに羽田浩司殺人事件が発生し[9]、康晴が務武に事件の捜査を依頼した[10]。当時の赤井家はイギリスに住んでいたが[8]、捜査の過程で黒の組織に目をつけられた務武の考えで、より安全な日本に住み始める[4]。そのため、母語は英語で、日本語は両親に習った[9]。務武の消息が絶たれてからは、真純と共に「世良」に改姓した[2]。
将棋については、日本に移住した当時は「将棋っていうゲーム」程度の認識だったが[9]、中学生時代にはプロ棋士としてデビューした。デパートで開催された将棋のイベントに参加したことがある[11]。
高校卒業の時期に、浩司の夢を叶えるために養子になってほしいと、康晴・市代夫妻に頼まれる。務武が死んだことや、秀吉自身が将棋にかなりハマっていたこともあり、羽田家の養子になった[2][12]。
約10年前、環状線の電車内で宮本由美と出会う[13]。その後2人は恋人になった。由美が警察官になるということで一旦は破局するも[14][注 3]、現在はお互いに結婚を意識している[11][1]。
略歴[]
『名探偵コナン』の日付設定は曖昧なので、年齢は前後する可能性がある。
- 18年以上前
- 務武の友人・羽田康晴の息子である羽田浩司と出会う。
- 18年前 (11歳[9])
- メアリー、秀一と共にイギリスから日本へ移住する[17]。
- 17年前 (11-12歳)
- 務武が行方をくらます[4]。その後、妹・真純が誕生。
- 17年前 (12歳)
- 中学生でプロ棋士になる[18]。
- 9-17年前 (11-18歳)
- 真純と共に、世良に改姓。(棋士デビューとの正確な順序は不明)
- 13-16年前 (中学生)
- 中学生プロ棋士として、デパートのイベントに参加し、八塚虎六と対局する[11]。
- 10年前 (17-18歳)
- 渡米した兄・秀一と7年振りに再会[4]。
- 9年前
- 高校を卒業し、羽田康晴・市代夫妻の養子になる[2][17]。谷森棋士との対局後に、宮本由美と出会う[13]。
- 3年前 (25-26歳)
- 名人位獲得[17]。
- 物語開始後 (28歳)
- 勝又力との名人戦に勝利し、史上2人目の七冠王達成[19][注 4]。その後、勝又との王将戦に敗北し、再び六冠となる[1]。
人物[]
明るく真面目だが、同時に子供っぽい性格も持ち合わせている[21]。恋人である宮本由美の前と他では、まるで別人のようである。
自分が事件の容疑者となっても、冷静に事件を推理して犯人を暴く。その推理力は工藤新一にも負けない[15]。妹の世良真純にはたまに事件の相談を電子メールや電話で受ける[22]。記憶が日本一か或いは世界一得意であると語る[14][注 5]。
特徴[]
将棋能力[]
中学生時代にはすでにプロ棋士として活動していた[11]。その実力はかなりのもので、史上2人目となる七冠を達成したことがある[24][注 4]。
そのため、多くのファンを抱えている。吉田歩美の母や[25]、宮本由美の住むマンションの管理人である八塚虎六も[11]、秀吉のファンである。
容姿[]
身だしなみを整えていればイケメンだと、身内の世良真純に言われているが、普段は丸眼鏡にジャージ姿で、無精ひげを生やしている[23]。なお、対局の際は和服を着用し、眼鏡は使用せず、ひげも剃っている[24][1]。そのため、普段の姿では本人だと気づかれないことが多い[15]。
また、寝癖が特徴的である。少年探偵団は、普段の姿の秀吉と初めて会った際、江戸川コナンに後で見せられた映像と寝癖が一致していたことから同一人物だと理解した[25]。
記憶力[]
自他ともに認める抜群の記憶力の持ち主[23]。高校時代には、事件の容疑者の割り出しに一役買ったことがある[26]。
推理力[]
高い推理力を持っており、コナンと同等か、それ以上の推理を見せる[15][13]。高校では、クラスで発生した事件や謎を解決していた[2]。
メディア露出[]
佐藤美和子によれば、クイズ番組やCMに引っ張りだこである[11]。
呼称[]
旧姓が世良のため、高校時代の友人は「世良(君)」と呼ぶ。また、メディアでは「太閤名人」の愛称も使用され、本名である「羽田秀吉」よりも一般に知れ渡っている[25]。
名前 | 秀吉の呼ばれ方 | 秀吉の呼び方 |
---|---|---|
メアリー世良 | 秀吉[16] | 母さん[16] メアリー母さん[4] |
赤井務武 | - | お父さん[16] |
赤井秀一 | 秀吉[4] 弟[27] |
兄さん[4] 秀一兄さん[4] |
沖矢昴 | - | 兄さん[28] |
世良真純 | 吉兄[7] 吉兄ちゃん[4] 兄貴[22] チュウ吉[注 6][29] |
真純[4] |
羽田浩司 | - | 羽田浩司[1] お兄さん[9] |
灰原哀 | 太閤[25] 太閤名人[11] |
- |
名前 | 秀吉の呼ばれ方 | 秀吉の呼び方 |
---|---|---|
宮本由美 | チュウ吉[24]/ ハゲネズミ[1] 太閤名人[7] |
由美タン[24] 由美さん[29] 大切な人[11] |
小倉功雅 | 由美ちゃんの彼氏[29] 丸眼鏡の彼氏[23] |
- |
峰岸珠美 | 世良君[2] | - |
薄谷昌家 | 世良[2] | - |
任田甚輔 | 世良[2] | - |
名前 | 秀吉の呼ばれ方 | 秀吉の呼び方 |
---|---|---|
江戸川コナン | 羽田さん[25] 太閤名人[24] 羽田秀吉[注 7][24] 羽田名人[29] 彼氏さん[注 6][29] お兄さん[22] 名人[27] チュウ吉[注 8][31] 秀吉さん[注 8][31] |
コナン君[32] |
吉田歩美 | 由美さんの彼氏さん[25] | - |
小嶋元太 | 名人のタイコー[25] 太閤名人[13] 兄ちゃん[25] |
- |
円谷光彦 | 羽田秀吉[25] 太閤名人[1] |
- |
阿笠博士 | - | 阿笠さん[19] |
事件別解説[]
超秘密の通学路 (漫画: 506; アニメ: 427)[]
秀吉の姿や名前は登場しないが、宮本由美警部補が、少年探偵団に「大学時代の元カレ」のことを話す。由美いわく、顔は良いが性格が子供っぽいとのこと。
現場の隣人は元カレ (漫画: 847-849; アニメ: 731-732)[]
冒頭で、由美の夢の中に、「7つ揃うまで開けないでください」と言いながら封筒を渡す男が現れる。パトカーの隣の席で由美の寝言を聞いていた三池苗子巡査部長が追及すると、その男は元カレで、警察官になるから別れようと話した際に封筒を渡されたという。しかし、その後「7つ」が揃ったという連絡がなく、由美は「もう待てない」と言って振った。
その後苗子に、友人である米原桜子から「人が死んでいる」という電話がかかる。現場である「シャトー米花マンション」の1802号室は、伊丹という家族の部屋だった。事件は殺人で、伊丹家の隣人である羽田秀吉は、事情により合鍵の入った郵便受けの番号を知っていたので、容疑者の1人となる。「由美タン」と呼ぶ秀吉との関係を聞かれた由美は、元カレだと紹介する。
事件捜査中、秀吉は被害者である伊丹知代子の遺書と見られる紙が「用意した一着」だと気づく。その言葉が、江戸川コナンにとっては事件解決の糸口となる。後に、秀吉は目暮十三警部と高木渉巡査部長に、事件当時のアリバイを尋ねられるが、「それは言えません」と言及を拒否した。犯人にされてしまうと由美に注意を受けるが、秀吉は一切心配する様子はなく、コナンを見つめて心の中で「この事件はもう詰んでいるようだから」と言う。
コナンは、秀吉の助けを借りながら、犯人を警察に気づかせる。秀吉は、知代子の遺書が4年前に墜落しかけていた飛行機で書かれたものだと話す。犯人はその遺書を再利用していた。秀吉が犯人を疑ったのは遺書を見たときで、知代子の息子が現れたときの犯人の発言で確信を持ったという。
数日後、コナンは、少年探偵団と歩きながら、有名人と推理できて嬉しかったと話す。実は、羽田秀吉とは「太閤名人」のあだ名で知られる有名な将棋の棋士だった。秀吉は、数年前に由美が横綱・天鵬の全六場所連続制覇のニュースを見た時に「こんな人が夫なら、妻はきっと女王様気分だ」と話したことから、七冠王を志した。なお、事件の際に将棋会館に行っていたというアリバイを話さなかったのは、七冠を獲るまで棋士であることを由美に知られたくないからだった[注 4]。
蘭も倒れたバスルーム (漫画: 857-858; アニメ: 741)[]
秀吉は、浮気調査中に殺人事件に遭遇した妹の世良真純と電話をしていた。電話では、真純に「ボクの推理間違ってるか」と尋ねられていた。
事件後、妃英理は毛利蘭に、真純がロビーで誰かと電話していたと話す。真純は電話中、名前の後に「兄」と付けて話していた。
容疑者か京極真 (漫画: 859-861; アニメ: 744-745)[]
コナンは、真純の兄は以前亡くなったと聞いていたにもかかわらず、前回の事件で兄と電話していたことを不思議に思い、真純に話す。すると真純は、死んだのは長兄で、他に頭が切れる次兄がいると答える。真純は、その兄に電話やメールで推理の相談に乗ってもらっていた。
事件が発生し、調査をしていた真純は、「彼」も真相にたどり着いたようだが、推理が自分と同じか不安だと、秀吉にメールを送る。案の定、秀吉は「彼」とは誰か尋ねる。真純がコナンの写真を添付して「これが彼だ」と返信すると、秀吉に「彼なら問題はない」と送られる。最初は秀吉がコナンを知っていることに驚く真純だが、事件解決後に秀吉から送られたメールを見て納得する。また、そのメールには追伸で「魔法使いにはもう会えたのか?」と書かれていた。
赤女の悲劇 (漫画: 872-875; アニメ: 754-756)[]
高校時代の同級生が、秀吉に貸別荘の謎解きを依頼するが、秀吉は多忙を理由に妹の真純を派遣する。真純は、秀吉は高校卒業までは世良姓を名乗っていたと話す。
事件解決後、秀吉は真純から報告の電話を受ける。
太閤恋する名人戦 (漫画: 899-902; アニメ: 785-786)[]
秀吉は、七冠がかかった名人戦の2日目に、由美が「首無し棋士」に誘拐されたと知る。首無し棋士は、秀吉の持ち時間分だけ待つと手紙に書いていた。由美を助けるために、秀吉は対局相手の勝又力名人に長考を宣言し、明治神宮へ向かう。そこで、少年探偵団の5人と引率の阿笠博士と出会う。
秀吉は、由美と出会ったのは、約10年前の順位戦の後に乗った東都環状線の電車だと話す。車内で寝てしまった秀吉は、降りる予定の駅で、隣に座っていた由美に起こされる。由美は佐藤美和子とカラオケに行く予定だったが、自分に寄りかかっていた秀吉の寝顔が可愛かったために、自分の降りる駅を過ぎても秀吉を起こさなかった。そのことを由美に確認した秀吉は、由美が見せた笑顔に惚れてしまった。
無事に由美を救出した秀吉は、彼女とともに三池苗子巡査部長の運転するミニパトに乗る。秀吉は名人戦を諦めたと言うが、由美はサイレンを鳴らして会場まで走らせ、持ち時間終了の3分前に到着する。そして、見事勝又に勝利する。
死ぬほど美味いラーメン2 (漫画: 928-929; アニメ: 827-828)[]
「死ぬほどヤバイラーメン小倉」の小倉功雅店長は、移転前に秀吉と由美が来店したことがあると話す。真純は、兄がラーメン好きだと由美に言う。
小倉は更に、常連のホステスが殺害された日にも秀吉が来ていたことを思い出す。その帰りに、秀吉は由美に遭遇し、怪人を見たことを話す。その話を聞いたコナンは、秀吉に電話して聞いてみるよう由美に言う。その後すぐに真純も電話をかけるが、秀吉は「大切な人と電話中」だと言って切る。由美との電話に戻り、犯人について由美に話していないことを教える。
婚姻届のパスワード (漫画: 945-947; アニメ: 849-850)[]
由美は、佐藤に秀吉の封筒のことを話していた。「7つ」はもう揃っていたが、お互いの休日が合わずに、会えないでいた。佐藤は、中身が婚姻届ではないかと考える。すると、街のモニターに秀吉の王将戦のニュースが映る。そこで由美は初めて、秀吉が将棋の名人だったと知る。
由美は、雑誌とともに処分してしまった封筒を回収するため、住んでいるマンションの管理人である八塚虎六を訪ねる。八塚は将棋のプロではないが、秀吉が中学生の頃に対局した。それ以来秀吉のファンだという。
勝又との王将戦の最中、秀吉は由美からの返事がないことを気にして対局に集中できなかった。勝又はそんな秀吉を心配して、昼食休憩を提案するが、秀吉は「初志貫徹」の精神で対局を続ける。
由美の話によると、秀吉は付き合い始めた頃は手の汚れないチーズばかりを食べる偏食家だった。由美はそんな秀吉をネズミと重ねて「チュウ吉」と呼び、ショートケーキを食べさせた。それから秀吉は対局中にショートケーキを食べるようになり、タイトルを取り始めた。
由美が八塚の部屋で婚姻届を発見した途端、秀吉から電話がかかる。勝又に敗北したため、封筒は何の意味もないという。由美は封筒を捨てろという秀吉に反対しようとするが、義兄であり尊敬する棋士・羽田浩司の座右の銘「初志貫徹」の通り、1度決めたことは曲げたくないという。
試着室の死角 (漫画: 969; アニメ: 878-879)[]
真純が着ていた水着が、10年前に工藤新一が会った真純に似た少女と同じだったので、その時の状況をコナンが何となく思い出す。その際に、秀吉の姿も思い浮かべるが、顔ははっきりと出ず、秀吉だとは分からない。
さざ波の魔法使い (漫画: 972-974; アニメ: 881-882)[]
10年前、高校3年生の秀吉は、渡米した兄の赤井秀一と7年ぶりに日本の熱浜海水浴場で再会する。母のメアリーが秀一と少し話してすぐに離れると、秀吉は真純を連れて海の家に焼きソバを食べに行く。
秀一の元へ戻ると、真純がパラソルの上に乗りたいと言い出す。秀吉は真純をパラソルに乗せるが、危ないと秀一に怒られてしまう。
ビーチで殺人事件が発生すると、小学1年生の新一が、秀一に頼まれて、海の家の店員に着替え等を買いに来た客を覚えていないか聞きに来る。店員からは情報を得られなかったが、ちょうど海の家にいた秀吉が、Tシャツを買おうか迷っていたから覚えているという。
事件が解決すると、秀吉は、謎解きに夢中だった秀一を「何かに取り憑かれてるみたい」だと形容する。また、その後すぐに話し方が変わったメアリーを「口調がまるでお父さんみたい」だと指摘する。そして、秀吉は秀一を「(シャーロック・) ホームズみたいだった」と褒める。
10年前の回想が終わり、コナンは秀一と真純の間にいた男が秀吉だったと気づく。
標的は警視庁交通部 (漫画: 1013-1017; アニメ: 971-974)[]
由美が、将棋のタイトルに叡王が増えたからそれを取れば七冠になるのではないかと秀吉を言い包めに行こうと考えていた。
女性警察官連続殺人事件が発生すると、秀吉は、兄の秀一にメールを送り、由美の護衛を頼む。
太閤名人の将棋盤 (漫画: 1043-1046; アニメ: 1090-1092)[]
緋色の弾丸 (映画: 24)[]
人間関係[]
宮本由美[]
宮本由美は、秀吉の恋人。秀吉のことを「チュウ吉」[注 9]と呼んでいる。秀吉の登場当初、由美は「元カレ」と主張してきたが[15]、心の中では未だに想い続けており、結婚まで希望するようになる[11]。
羽田浩司[]
羽田浩司は、秀吉の義兄であり、彼の最も尊敬する棋士でもある[1]。なお、浩司とは秀吉が将棋についてよく知る前に初めて出会った[9]。
世良真純[]
秀吉は世良真純の兄であり[4]、彼女の推理の良き相談相手でもあるが[22]、真純は彼の職業を知らない[19]。
赤井秀一[]
赤井秀一は秀吉の兄である[4]。秀一の偽装死以降、秀吉は兄との通話専用のスマートフォンで秀一と内密な話をしていた (殺人犯に破壊された以降は不明)[27]。女性警察官連続殺人事件が発生したときには、秀一に宮本由美を守るようにメールを送った[28]。
メアリー世良[]
赤井務武[]
工藤新一/江戸川コナン[]
江戸川コナンとしても知り合い。コナンは、世良真純の行動がきっかけで、秀吉が彼女の兄であり赤井秀一の弟であると気がついた[16]。
家族構成[]
- 詳細は「赤井家」を参照
ノート: *1は故人、*2は生死不明。
メアリー・エレーナの母*2 | メアリー・エレーナの父*2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宮野厚司*1 | 宮野エレーナ*1 | メアリー世良 | 赤井務武*2 | 羽田康晴*2 | 羽田市代* | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宮野明美*1 | 宮野志保 | 赤井秀一 | 世良真純 旧姓: 赤井 | 羽田秀吉 旧姓: 世良 旧姓: 赤井 | 羽田浩司*1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
名前の由来[]
「羽田秀吉」と、ニックネームの「太閤名人」は、羽柴秀吉 (豊臣秀吉の改名前) に由来する。また、「羽」の字は将棋で七冠を達成した羽生善治にも[39]、「吉」[注 10]の字は稀代の将棋名人坂田三吉[注 10]にも由来する[33]。
秀吉より先に名前が登場した「羽田浩司」に由来している可能性もある。「羽田」はそのままであり、「浩」の字にはつちよしが含まれているからである。
旧姓の「赤井」は『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルの異名「赤い彗星」から。また、「世良」はシャアの妹のセイラ・マスに由来する。
備考[]
- モデルは棋士の羽生善治。寝癖をつけたまま将棋を指すことや、対局中にショートケーキを爆食いすることは、羽生と秀吉に共通している。一方で、羽生自身は「自分は推理力ゼロ」と語っており、秀吉は自分を進化させたような人物だと青山剛昌に話している。また、羽生は家族に、秀吉よりも本人の方が破天荒だと言われている[39]。
- 秀吉が七冠を達成した際、作中では「史上2人目」と言及されている。これは、羽生が現実で七冠を達成していたことに由来する[39]。また、現実では、藤井聡太が2023年6月に史上2人目の七冠達成者となった[40]。
- 七冠達成のエピソードである「太閤恋する名人戦」の犯行動機に絡む棋譜は、谷川浩司と羽生の対局が使われている。青山が名人戦を取材した際、その場にいた棋士に「記憶に残る伝説の一手」を尋ねたところ、この対局が挙がった。この対局において羽生は負けているため、青山は悩みながら採用することになった[39]。
注釈[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 2016年のSingapore Writers Festival (en) で、「宮野明美と赤井秀一はいとこか」という質問に青山剛昌が肯定した。また、本編中でも、ベルモットがメアリーにAPTX4869を飲ませる際、「自分の妹が作った薬」と発言している[6]。年齢を考慮すると、ここでの「妹」は薬の研究を引き継いだ宮野志保ではなく元々開発していたエレーナであると考えられる。
- ↑ イギリスに住んでいた頃は赤井姓だった[8]。
- ↑ 破局したというのは由美の言い分で、秀吉は交際状態が続いたままだと思っていた[15]。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 七冠達成の話が発表された2014年時点で、将棋のタイトル戦は、竜王戦・名人戦・王位戦・王座戦・棋王戦・王将戦・棋聖戦の7つだった。しかし、3年後の2017年に、8つ目のタイトル戦として叡王戦が追加された。これに関して、作者の青山剛昌は、青山剛昌先生と話そうDAY 2018で「それも取らなきゃいけない」「八冠にしておきます」と発言した。その後、作中でも、叡王が追加されたことについて由美が触れている[20]。
- ↑ 自分の記憶力については度々発言しているようで、宮本由美と世良真純は、記憶力についての秀吉の口癖を、口を揃えて言ったことがある[23]。
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 宮本由美との会話中。
- ↑ 少年探偵団との会話中。
- ↑ 8.0 8.1 映画のナレーション。
- ↑ 「秀吉」に「チュウキチ」とふりがなが振られた表記や[1][33]、「チュー吉」という表記もある[30]。
- ↑ 10.0 10.1 正確には「𠮷」。
出典[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 File 947: 座右の銘 (89巻)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 2.9 File 872: 赤女 (82巻)
- ↑ アニメ第849話「婚姻届のパスワード (前編)」
- ↑ 4.00 4.01 4.02 4.03 4.04 4.05 4.06 4.07 4.08 4.09 4.10 4.11 4.12 4.13 4.14 4.15 4.16 File 972: さざ波の邂逅 (92巻)
- ↑ 5.0 5.1 「さざ波の記憶」ネームノートより。
- ↑ File 1049: とても信じられない… (99巻)
- ↑ 7.0 7.1 7.2 劇場版第24作『緋色の弾丸』(2021年公開)
- ↑ 8.0 8.1 青山剛昌の年賀状 (2017年4月6日)。2017年4月6日閲覧。
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 File 1038: 時の流れを… (97巻)
- ↑ File 1109: 女王の謀 (104巻)
- ↑ 11.00 11.01 11.02 11.03 11.04 11.05 11.06 11.07 11.08 11.09 11.10 File 945: 意地悪なおじいさん (89巻)
- ↑ 12.0 12.1 12.2 12.3 12.4 12.5 File 1043: 名人の髭 (98巻)
- ↑ 13.0 13.1 13.2 13.3 File 900: 王手 (85巻)
- ↑ 14.0 14.1 14.2 File 847: 7つ揃うまで (80巻)
- ↑ 15.0 15.1 15.2 15.3 15.4 15.5 15.6 File 848: 用意した一着 (80巻)
- ↑ 16.0 16.1 16.2 16.3 16.4 File 974: さざ波の魔法使い (92巻)
- ↑ 17.0 17.1 17.2 92巻の年表より。
- ↑ スーパーダイジェストブック (SDB) 100+、74頁。
- ↑ 19.0 19.1 19.2 19.3 File 902: 妙手 (80巻)
- ↑ File 1013: 同い年なのに… (95巻)
- ↑ File 506: 超秘密の通学路 (49巻)
- ↑ 22.0 22.1 22.2 22.3 File 859: 截拳道vs.空手 (81巻)
- ↑ 23.0 23.1 23.2 23.3 File 928: ラーメン屋の変な客 (88巻)
- ↑ 24.0 24.1 24.2 24.3 24.4 24.5 File 899: 封じ手 (85巻)
- ↑ 25.0 25.1 25.2 25.3 25.4 25.5 25.6 25.7 25.8 File 849: 太閤の手筋 (80巻)
- ↑ File 973: さざ波の捜査官 (92巻)
- ↑ 27.0 27.1 27.2 27.3 27.4 File 1045: 名人の手 (98巻)
- ↑ 28.0 28.1 File 1016: 駐禁の標識 (96巻)
- ↑ 29.0 29.1 29.2 29.3 29.4 29.5 29.6 File 929: ホースを回す犯人!? (88巻)
- ↑ 30.0 30.1 30.2 30.3 30.4 30.5 File 1092: 新しい刺激 (103巻)
- ↑ 31.0 31.1 『緋色の不在証明』(2021年公開)
- ↑ File 1046: 名人の奥の手 (98巻)
- ↑ 33.0 33.1 33.2 33.3 File 946: 真の夫婦 (89巻)
- ↑ 34.0 34.1 File 1044: 名人の目 (98巻)
- ↑ File 858: 居心地悪い推理 (81巻)
- ↑ File 1052: ドジと疑惑 (99巻)
- ↑ File 1093: 映え (103巻)
- ↑ File 1042: 思い出のジンギスカン (98巻)
- ↑ 39.0 39.1 39.2 39.3 "青山剛昌×羽生善治 スペシャル対談!!!".『週刊少年サンデー』小学館, 2023年30号, 2023年6月21日, 3-5頁.
- ↑ "将棋の藤井聡太六冠 名人戦制す 史上最年少 名人獲得 七冠達成". NHK NEWS WEB. 日本放送協会. (2023年6月1日) 2023年6月21日閲覧。
関連項目[]
赤井・世良家 | 赤井務武 • メアリー世良 (領域外の妹) • 赤井秀一 (沖矢昴) • 世良真純 | |
羽田家 | 羽田康晴 • 羽田市代 • 羽田浩司 • 羽田秀吉 | |
宮野家 | 宮野厚司 • 宮野エレーナ • 宮野明美 • 宮野志保 (灰原哀) | |
漫画・アニメ |
| |
映画 | 異次元の狙撃手 (秀一/昴 • 真純 • 領域外の妹) • 純黒の悪夢 (秀一) • 緋色の不在証明 (秀一/昴 • 秀吉 • 真純 • メアリー/領域外の妹・務武) • 緋色の弾丸 (秀一/昴 • 秀吉 • 真純 • メアリー/領域外の妹) • 黒鉄の魚影 (秀一/昴) | |
OVA・スペシャル | 逃亡者・毛利小五郎 (真純) • ロンドンからの秘指令 (昴) • 米花商店街ダストミステリー (真純 • 秀一/昴) | |
関連項目 | 連邦捜査局 • 秘密情報部 • 火傷赤井 • 羽田浩司殺人事件 |
メインキャラクター | ||
---|---|---|
主人公 | 工藤新一 • 江戸川コナン • 毛利蘭 • 毛利小五郎 | |
少年探偵団 | 吉田歩美 • 円谷光彦 • 小嶋元太 • 灰原哀 | |
家族・友人 | 阿笠博士 • 鈴木園子 • 妃英理 • 工藤優作 • 工藤有希子 • 服部平次 • 遠山和葉 • 沖野ヨーコ • 小林澄子 • 新出智明 • 京極真 • 服部静華 • 鈴木次郎吉 • 本堂瑛祐 • 榎本梓 • 沖矢昴 • 世良真純 • 羽田秀吉 • 米原桜子 • 大岡紅葉 • 若狭留美 • 伊織無我 | |
警視庁 | 目暮十三 • 高木渉 • 佐藤美和子 • 白鳥任三郎 • 宮本由美 • 千葉和伸 • 三池苗子 • 松本清長 • 弓長警部 • 茶木神太郎 • 黒田兵衛 • 諸伏景光 • 伊達航 • 松田陣平 • 萩原研二 • 風見裕也 | |
大阪府警察 | 服部平蔵 • 遠山銀司郎 • 大滝悟郎 | |
長野県警察 | 大和敢助 • 上原由衣 • 諸伏高明 | |
他道府県警察 | 横溝参悟 • 山村ミサオ • 横溝重悟 | |
警察庁警備局 | 降谷零 | |
連邦捜査局 | 赤井秀一 • ジョディ・スターリング • ジェイムズ・ブラック • アンドレ・キャメル | |
中央情報局 | 本堂瑛海 • イーサン・本堂 | |
秘密情報部 | メアリー世良 • 領域外の妹 • 赤井務武 | |
黒の組織 | 烏丸蓮耶 • ラム • ジン • ウォッカ • ベルモット • キャンティ • コルン • 宮野志保 • 宮野明美 • 宮野エレーナ • 宮野厚司 • テキーラ • 枡山憲三 • カルバドス • 楠田陸道 • 沼淵己一郎 | |
まじっく快斗 | 黒羽快斗 • 怪盗キッド • 中森青子 • 中森銀三 • 黒羽盗一 • 黒羽千影 • 寺井黄之助 • 桃井恵子 • 小泉紅子 • 白馬探 • スネイク • ローズ (OVAのみ) • 白馬家の家政婦 • スパイダー (TVスペシャルのみ) | |
その他 | 赤木英雄 • 比護隆佑 • 真田貴大 • 火傷赤井 • 羽田浩司 |